11.4.9 / 南武線で快速運転が開始


2011年3月12日のダイヤ改正より運転開始となる予定であった南武線快速ですが、 3月11日午後に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)およびそれに伴う東京電力管内での電力不足による停電の影響のため、 一時は南武線全体が運休や5割程度の間引き運転になるなど大幅に運行が乱れており、快速の運転は長らく見合わせとなっていました。

4月初め頃より電力の需給状況が比較的改善されたためか首都圏の鉄道会社各線にて徐々に概ね平常通りの運行が実施されていく中、 南武線では当初の予定から4週間遅れて4月9日より快速運転が開始されました。 南武線で定期に快速が運転されるのは1969年〜1978年に運転されていた物が廃止されて以来、33年ぶりとなります。 なお、告知ポスターにおいて状況によっては今後運休がありうる旨の記載があり、電力需要が増加する夏季・冬季は運休となる可能性があります。

停車駅は川崎、鹿島田、武蔵小杉、武蔵中原、武蔵新城、武蔵溝ノ口、登戸、(以降各駅停車)、立川となっており、 各駅停車と比較して約5分の短縮となっています。途中駅での各駅停車待避はありません。 運行形態としては10〜15時台において従来の毎時6本(平日)、7本(土休日)のうち2本が快速となり、 併せて川崎〜登戸間の各駅停車が毎時2本増発される形態となっています。 この各駅停車は登戸駅で快速と接続していますが、下りについては別ホームでの乗り換えとなります。




上り快速の初運転はナハ40編成でした。(11.4.9 矢野口) (拡大)





下り快速の初運転は快速運転の車体広告車であるナハ54編成でした。 下り快速は登戸以西は各駅に停車するため、登戸以西では車両の表示、駅時刻表、駅発車案内共に快速ではなく各駅停車として扱われます。(11.4.9 矢野口)





快速が表示された駅発車案内。矢野口駅は幅広のタイプなので余裕がありますが、 駅によっては表示機の幅が狭く、種別表示のため文字の間隔が狭くなっている物もあります。(11.4.9 矢野口)





205系大窓車は前面右上部の種別幕で快速表示が可能ですが、種別幕がない小窓車と共通化のためか不使用となっています。 行先方向幕・種別幕双方での快速表示が見られるとすればイベント等の際でしょうか。(11.4 矢川-谷保) (拡大)





205系改造先頭車の前面快速表示は3色表示です。なお、前述の通り快速立川行きの表示は登戸以東でないと見られません。(11.4 久地-宿河原) (拡大)





209系の快速表示も3色表示です。(11.4 稲田堤-中野島) (拡大)





快速運転開始に伴って多数が運転される10〜15時台の登戸行き。 従来は土休日の15時台に1本のみでした。(11.4 久地-宿河原)





上り快速は登戸駅で始発の上り各駅停車と2・3番線で接続します。(11.5 登戸)





快速告知の車体広告車+快速も実現しました。当初から車体広告のみのナハ46編成。(11.4 登戸 / 撮影:ほりぽん氏)





震災後の3月中旬に快速ヘッドマークが撤去され車体広告のみとなっているナハ54編成。 快速運転開始後も一旦撤去された快速ヘッドマークが再度掲出はありませんでした。(11.5 府中本町-南多摩) (拡大)





大窓車で唯一菱形パンタグラフのまま残っているナハ2編成の快速運転は短期間のみになると思われます。(11.5 稲城長沼)




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走れ我らが南武線