車輌紹介 209系0番台




写真:ナハ32   04.1 宿河原-久地

「京浜東北線」のイメージが強い209系0番台ですが、南武線にも6連×2本のわずか計12輌ながら在籍しています。 南武線では少数派ということで、新車導入の際は大量導入が基本となっている最近のJR東日本においては異色の存在。 当初は10数本導入し、103系を全て置き換える予定だったとの噂もありました。

MT比は2:3を基本とし京浜東北線では従来の6M4Tに対し4M6TとなりM車を少なくした209系ですが、 南武線では6連と短いために仕方なく従来通りの4M2Tというハイスペックな編成になりました。 このためVVVFのプログラムを変更してモーターの出力を落としているという説もありますが、 それでも加速のよさは群を抜く存在となっています。

なぜ2M4Tにならなかったのかということが時々話題とされますが、 いずれにせよモハ208に搭載されているCPとSIVは容量の関係からどうしても編成に2個ずつ必要となります。 そこで、CP・SIVを装備した独自仕様のサハを南武線のためだけに作るよりは、 ユニット故障時の安全策という面においても優れている4M2Tが選択されたのではないでしょうか。

現在6連×2本の計12輌が在籍しており、 ナハ1編成(Tc209-13〜)は93年にTc205-103以下6連が三鷹区に転出した代わりに新製投入された編成、 ナハ32(Tc209-68〜)は97年の増発の為に新製された編成です。 南武線では異端車的な存在であることから、一連の205系転配の中で川越・八高線に転属するというような噂が立った時期もありましたが、 結局2本とも動きはありませんでした。

現在南武線の209系を含め、一部の新系列車輌の側窓を開閉可能とする改造工事が18年度一杯での完了を目処に進行中となっており、 前述の通り南武線では少数形式であることから、何処で何時ごろに施工されるのかが注目されるところです。

モーター出力に関しての記述はあくまでも明確な根拠は無い「噂」として記述しています。 以前誤解を招きかねない表現だったため訂正させていただきました。(06.6.1)


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